こんにちは。
一社)日本アート教育振興会の浅野です。
あなたは最近、夜空を見上げましたか?
私は小さいころから夜空を眺めるのが好きで、今もよくベランダに出て星を見上げています。
横浜という都市の中ではありますが、空気が澄んだ日には星座を探すのが楽しみのひとつです♪
ということで、今回のテーマは「星空」です!
星にまつわる作品を一緒に見ていきましょう!
★☆★☆★☆★☆★☆★☆
さてみなさん、この作品は誰が描いたものでしょうか?

この作品の作者は、ジャン・フランソワ・ミレー。

1814年生まれのフランスの画家で、農家の人々の日常を描いた作品でよく知られています。
『種まく人』や『落穂拾い』は美術の教科書にも載っていたりと、とりわけ有名ですね。
ミレーは幼少のころ、生活を支えるために父の農業の仕事を手伝いを行っていました。
刈り取り、乾燥、種まき、束縛り、脱穀、あおぎ分け、肥料まきなどなどあらゆる農業の作業を、幼少のミレーはこなしていたんですね。
こうした幼少期の農作業体験や環境は、後に彼の芸術作品の源泉となっていきます。
昼の農村の様子を多く描いていたミレーですが、実はこのような夜の風景も描いていたんですね。
この作品のタイトルは「星の夜」。
2年かけて、冬の満天の星空に照らされた暗い道を描いています。
絵をじっくりと見てみましょう!
前景にはほぼ黒に近い色で、草と土が広がっています。
中間の背景には、いくつかの深い緑色の木々があって、
残りの部分には、星が降り注ぐ空。そして緑と青のさまざまな色合いがありますね。
そしてキャンバスの中央近くに地平線があって、荷車や草木のシルエットが映し出されています。
いかがでしょうか。
星の描き方、植物の描き方、ぼかし、色の混ざり具合…
あなたはこの絵を見てどんな気持ちになりましたか?
1人で考えても良いですし、感じた事をお近くの誰かとシェアしてみても楽しいかと思います!
もちろん、この記事のコメント欄に感想を残しても良いですよ♪
ミレーは星を見上げるのをとても楽しみにしていました。
弟に宛てた手紙には
「この夜がどれほど美しいかを知っていたら…その静けさと壮大さがあまりにも素晴らしくて、実際に圧倒されていることに気づきました。」
と書かれていたそうです。
ミレーの細やかな観察からなる絵の中の様々な描写が、彼の感動する気持ちを代弁しているようです。
ちなみに、この絵はゴッホにも影響を与えたそうです。
そう、あの有名な『星月夜』ですね。

最近の街中では、スマホを見て下を向きながら歩いている人が多いです。
しかし、
目線を少し上にあげるだけで…
はたまた少し目線を変えるだけで…
スルーしていたものをじっくりと観察をすることで…
はっとした発見や感動に気が付く事も出来ます。
私たちの毎日にも欠かさずに存在する「夜空」。
あなたも今夜、ミレーのように眺めてみませんか?
最後まで読んでくださりありがとうございました!