こんにちは。
JEARAの松原です。
先週運動会についてお届けしましたが、
改めて、「運動会の種目って何だか不思議・・・」と思いまして、
当たり前の中に隠されている驚きを探してみようとリサーチしてみました。
玉入れ、綱引き、リレー…どれもおなじみの競技ですが、そのルーツについて考えたことはありますか?
今日は、昔から慣れ親しんできた運動会の競技3つについて、「へぇ〜!」となる豆知識をお届けします!
(諸説あると思いますので、あくまで「へぇ~!」と楽しんでいただけたら幸いです)
それではまず運動会そのものから。
運動会は、明治時代、東京築地の海軍兵学寮で行われた「競闘遊戯会」にルーツがあると言われています。そしてその後、学校教育へと広がっていきました。
明治政府は、欧米流の教育を急速に導入し、近代的な身体教育を全国の学校で普及させようとしていました。
その一環として、集団遊戯の一つとして誕生したのが「玉入れ」です。
そして、ほぼ同時期、アメリカでは、バスケットボールが体育教師ジェームズ・ネイスミスにより考案され、キリスト教青年会(YMCA)を通じて日本にも伝わりました。
玉入れは、バスケットボールの「高い位置にあるゴールに向かってボールを投げる」形式を、より簡易化・安全化し、子どもでも楽しめるようにアレンジした形とも言われているそうです。
玉入れにバスケットボールの影響があったかもしれないということに驚きですね。
確かに籠の感じも似ていますよね。
お次は、綱引きです。
綱引きの起源はとても古く、「国引き神話」という出雲の国に伝わる神話にも登場します。
「大綱引」、「お綱かけ」、「綱引き神事」と呼ばれる神事が全国に存在しており、豊作、豊漁、吉凶の占い、厄除けなどを願って綱を引き合っていたとされています。
それらの行事は今なお伝統行事として引き継がれているものが多くあります。
競技としては奈良時代の貴族の遊びとして始まったようですが、鎌倉室町時代に入り、庶民の遊戯として広まりました。
そして、明治期に西洋式の体育教育が導入された際、この種目も取り入れられ、今に至ります。
実は綱引きは、日本だけでなく世界各地にも存在します。
そしてそれらのルーツも大変古く、
インドではヒンドゥー教の古代神話の中に綱引きのような描写があり、
ギリシャでは紀元前500年ごろには他のスポーツの体力訓練として行われ、
エジプトに至っては、紀元前2500年ごろに古墳の壁に掘られたものが発見されているそうです。
そして、オリンピック種目であったこともあるんです!
(国対抗の綱引き、見てみたいです・・・。)
こんなにも昔から世界各地で行われてきた綱引き、綱を引くという行為は何か人間の本質に関わる行為なのかもしれません。
最後は運動会の花形種目、紅白対抗リレーです。
全学年出場するのもあり、会場全体の声援が盛り上がりますよね。
リレーの起源は、紀元前の古代ギリシャの部族間の競争までさかのぼります。
複数の走者が、神聖な火を祭壇に届ける速さを競う「たいまつ競争」という競技が存在していたようです。実際に行われた形跡もたくさん発見されているのだとか。
何だかオリンピックの聖火リレーを彷彿とさせますが、こちらはまた違った由来があるようです。(今回は省きます)
一方、私たちが運動会でおなじみの「バトンを手渡して競走するスタイルのリレー」は、1893年 アメリカ・ペンシルバニア大学で考案されました。
アメリカ開拓時代、広大な東部と西部間を、馬を乗り換えながら郵便物などを運んだそうですが、この「駅馬車」からヒントを得て考えられたそうです。
当たり前に思っている運動会の種目ですが、実は今までの人間の営みや歴史のロマンが詰まっているんですね。
学校では色々な行事がありますね。それらをきっかけに、大人も子供も好奇心を深堀りしてみると、宝物のような発見や、さらなる興味が発展していくきっかけになるかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。