こんにちは。
JEARAの松原です。
「うちの子、人見知りで…」
「この子、算数が本当に苦手…」
「ピアノに向いてないのかしら…」
などなど、日々の中で、子どもの“苦手”が気になる瞬間は、きっとたくさんあると思います。
でもちょっと待ってください。
それは本当に、「その子に向いていないこと」なのでしょうか?
それとも、単に「経験が不十分であること」や「これから育てていける力」なのでしょうか?
大学生の頃、私は恩師からこう言われました。
「コミュニケーションは、学ぶものです」
そのとき、自分の中で何かすっきりとした感覚がありました。
当時の私は人と上手く意思疎通することに苦手意識がありました。そしてそれは自分の特性であり、変わらないものと捉えていました。
でもその恩師の言葉で、自分の“苦手”を「可能性」として捉え直すことができたんです。
それ以来、できないことは、「まだできない」だけで、経験を重ねたり、学ぶことでできるようになる体験を重ねてきました。
そして今、教育に関わる立場として、子どもたちにもその視点を届けたいと強く思っています。
コンプレックスや苦手は、「固定された特性」ではありません。
それは多くの場合、「まだ経験が少ない状態」や、「うまくいかなかった記憶」が引き起こす感情です。
「この子は、こういうタイプだから」
「前もダメだったから、きっと無理」
そんなふうに決めつけてしまうと、子どもの成長のプロセスの途中で、可能性の芽を摘み取ってしまうかもしれません。
大切なのは、「できた/できない」という“結果”にばかり注目するのではなく、
・どんなふうに取り組もうとしたか
・昨日より一歩進んだか
・くやしさから何かを学ぼうとしているか
などなど、“プロセス”に目を向けることです。
たとえば、ピアノの発表会でめちゃめちゃな演奏になってしまった子も、
その舞台に「立とうとした勇気」は、目に見えない大きな成長です。
テストで点数が振るわなかったとしても、
「前よりも自分で計画を立てて勉強していた」なら、そこにこそ価値があります。
子どもは、周囲の大人の視点を、とても敏感に感じ取ります。
だからこそ、結果ではなく「プロセスを見ているよ」というまなざしが、
その子の学ぶ意欲を支え、成長をサポートすることができるんです。
私たち大人ができることは、
「できないこと」ではなく、「これから育つ芽」に目を向けることです。
子どもが自分を“成長と変化の真っ最中!”と信じられるように。
そのための最初の一歩は、私たち自身が「変化と成長はいつでも可能だ」と信じることかもしれませんね。
最後までお読みいただきありがとうございました。