こんにちは!
日本アート教育振興会の石川です。
8月に入り、猛暑が続いておりますね。
みなさん熱中症には十分お気をつけください。
また「あつい!」といえば、
我が家では今、オリンピックで盛り上がっております。
2024年オリンピックの開催地はパリ!!
開会式では、フランスの歴史・文化・芸術を多角的に、
魅せるユニークな演出に
芸術オタクのわたしは、大盛り上がりでした。
ということで、今日はパリで活躍したアーティストについて
紹介していきたいと思います。
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18世紀以前、美術界では
「宗教画・歴史画・肖像画」が
最も敬意あるものとされていました。
しかし18世紀後半になると、
そんな「当時の芸術界の当たり前」に縛られることなく、
自分の表現を開拓したアーティストたちが現れます。
その一人が、クロード・モネです。
モネは「睡蓮」を描いたことで有名な画家ですが、
初めからこのような作品を描いていたわけではありません。
モネの歩みを大きく捉えると以下のように
区分することができます。
1840年〜:少年・修行時代
1860年〜:出会いの時代
1872年〜:印象派の出発
1883年〜:連作の時代
1899年〜:睡蓮の時代
今日はこの中で
「1840年〜:少年・修行時代」について
お話ししていきたいと思います!
〜1840年〜1859年の少年・修行時代〜
モネは1840年パリ生まれ。
まさに今、オリンピックで賑わいをみせている地で生まれました。
祖母の影響で行っていた制作活動を本格的にスタートさせ、
カリカチュアを販売し始めます。
カリカチュアとは、下の作品おように
風刺めいた人物のイラストのことを示します。
こちらは、当時の俳優だった
「ルイ・フォルチュネ・アドルフ・ドラフェリエール」
を描いたカリカチュアです。
そしてモネは、
画家であるウジェーヌ・ブーダン(Eugène Boudin)と知り合い、
夏に一緒に戸外での制作を行うようになります。
モネはブータンからいろんなことを学びますが、
その中でも特筆すべきはこの二つでしょう。
*描く主題
*空に注目した構図
では、ここでブータンの作品に注目しながら、
モネへの影響について、みていきたいと思います。
ウジェーヌ・ブーダン《ビーチでの夕日》
〜描く主題〜
先ほどもお伝えしたように、
当時の美術界では「宗教画・歴史画/肖像画」が
最も「描く主題として好ましい」とされていました。
しかしブータンは、この「好ましい主題」とは、
この全く違う主題を描いておりました。
彼が魅了され描き続けたのは、「風景画」でした。
とはいえ、もちろん18世紀以前でも風景画は描かれていました。
しかしそれは「作品として描くもの」ではなく
「自分の技術の向上のため」でした。
もし作品として風景を描くにしても、
神話や歴史的要素を入れることによって
「宗教画・歴史画」のエッセンスを持たせていました。
このような流れの中、
ブータンは『当時の日常の風景』を描き続けたのです。
この『当時の日常の風景』を描く視点に、
モネも影響を受けました。
〜空に注目した構図〜
また、モネは主題だけではなく
構図の面でも、ブータンから大きな影響を受けています。
画面の占める比率として、
ブータンは人よりも「空」に重きを置きました。
なんと画面の半分ほどを空で埋め尽くしているんです!
この「人にクローズアップしない」
という描き方も当時としては、異例でしたが、
モネはこの「空」に注目した描き方に感銘を受けます。
そしてもモネもまた、
空を描く範囲を大きくすることで、
風で刻々と変化する雲や空の表情を描こうとしました。
このように、モネは一人の画家との出会いを経て、
当時の枠組みにとらわれない姿勢を
持つことができたといえます。
そして、この「芸術に対する姿勢」は、
モネのキャリアの土台となっていき、
1873年には、モネの代表作品の一つ
《印象、日の出》が描かれました。
あなたはこの絵からどんな事を感じますか?
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さて今日は、モネの「少年・修行時代」について、
お話ししてきました!
モネの「自分の興味への探究心」には
ブータンからもらった、
「当時の当たり前」に縛られないマインドにあったといえます。
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今回のお話は以上です!
この後モネはどんな人生を歩んでいくのか、
それはまた次回のメルマガで!!
今日も最後までお読みくださり
ありがとうございました。