こんにちは。
一社)日本アート教育振興会の三尾(みお)です。
あなたは、
どちらの子供になってもらいたいですか?
A.
誰かに褒めてもらうためや、
良い評価をしてもらうために、
勉強や習い事をやる子
B.
勉強や習い事を、
賞賛や評価ではなく、
好奇心をもって探究し、
長期的な学びに繋げられる子
お子さんと接する機会が少ない方は、あなたご自身だったらどうなりたいか、と置き換えても良いかと思います。
きっとほとんどの方が
B.
勉強や習い事を、
賞賛や評価ではなく、
好奇心をもって探究し、
長期的な学びに繋げられる子
とおっしゃるのではないでしょうか。
ですが現実は、
A.
誰かに褒めてもらうためや、
良い評価をしてもらうために、
勉強や習い事をやる子
を育てる環境や声のかけ方、接し方をしている方が多いのではないでしょうか。
ほとんど、、、と言っても過言ではないかとおもいます。
ソノマ州立大学教授 ウェンディ博士の著書にはこんな一節があります。
ウェンディ博士は、発達心理学、認知心理学の専門家です。
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私たちが自己肯定感と学習に欠かせないものと捉えてしまう賞賛でさえも、内発的動機づけを損なう可能性があります。
中略
過剰に褒められている子どもは、教師が喜ぶような活動だけを選ぶようになってしまうことがあります。
褒めるという行為は、親や教育者にとっては魅力的なことのように思えるでしょうが、長い目で見れば、イノベーティブ(革新的)で、創造的で、自主的な子供になる可能性を低くしてしまうことになります。
子どもたちは、知的なリスクを冒したり、新しいことを試したりするのではなく、成功と継続的な賞賛をもたらす行動のみ従うことを学んでしまうのです。
中略
私たちが評価されたと感じると、外からの目を気にするようになります。
突如として、取り組んでいる活動が別の枠組みを通して見られるようになり、利害関係が高まり、私たちは自意識が高められるのです。
私たちは、何もできず、箱の隅にうずくまるような状態になることでしょう。
「おさるのジョージ」を教室で実現
好奇心を呼び起こせ! ウェンディ・L・オストロフ 著
103~104ページより引用
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いかがでしょうか?
本来、「学ぶ」ということを楽しめるのが人間です。
そしてそのためには、好奇心を消してしまわないで育てることがとても重要になります。
その内発的な動機である「もっと知りたい!」「面白い!」「もっと試したい!」と思う衝動が、学習の質に大きな差を生み出すことが研究で明らかになっています。
ぜひ、好奇心を消さないで育てるような教育をしていきたいですよね。
そのためのヒントを、まずは大人の私たち自身が、
学ぶことを楽しみながら探究していけたらと思います。
今日もお読みいただきありがとうございました。
三尾洋介