最近の朝晩は特に冷え込みが辛くなってきましたね。
みなさん、いかがお過ごしでしょうか?
朝、起きたてのままベランダに出て深呼吸するのが
最近の日課なのですが、
冷たく鋭い空気が胸いっぱいに広がって、
「もう冬だな」と感じます!
そんな空気の澄んだ、キリリとする朝に
「一つとして同じ朝は来ない」ことに想いを馳せながら、
「自然と戯れる美術館」シリーズの第二弾で訪れる美術館を考えていました。
<「自然と戯れる美術館」シリーズ!>
第1回目では日本の現代アーティスト
千住博の作品を一望できる「軽井沢千住博美術館」をご紹介しました!
ほかの美術館には類をみない
興味深い建築よって生み出される
千住博の作品と軽井沢の自然が共生された空間の魅力を
語らせて頂きました(笑)
今回は私が大分を訪れた時にであった
「自然と戯れる美術館」をご紹介します。
一時として、同じ表情を見せてくれない。
ときに穏やかに、
ときに激しく。
そんな「気まぐれな自然の揺蕩え」を美術を通して体感しませんか?
<大分で出会う自然と美術館>
今日ご紹介するのは、
大分県・国東半島に位置する『不均質な自然と人の美術館』。
この美術館では
・太陽と月の部屋
・海の部屋
・森の部屋
・石の部屋
と、
4つの部屋から「自然」を美術を通して体感することができます。
それぞれの部屋の名前にもあるように、
森や海、気象といった自然を軸とした美術作品が
展示されています。
しかしここでは、絵画や彫刻といった
美術作品が展示されているわけではありません。
ここでは「部屋自体」が美術作品になっています。
部屋の中で「水の玉」が遊んでいたり、
部屋の壁に森の風景が縦横無尽に投影されていると思えば、
時間が積み重なったように、森の風景が圧縮されたり。
映像やオブジェなどを用いて、
空間全体を作品として構成し、鑑賞者に提示する美術、
いわゆるインスタレーション作品と出会うことができます!
私が訪れた時、残念ながら「石の部屋」がクローズしていたような。。。
またいかないといけないですね。
でもそれ抜きでも、
この美術館もリピートしたくなる施設でした。
<暖かな光とピアノの音に包まれて>
今回とくにクローズアップしたいのが「太陽と月の部屋」です。
あなたがその部屋に入ると、
真っ白な空間が、あなたを迎え入れます。
上を見ると、傾斜のついた天井。
その天井には、均一にあいた楕円のふたがついています。
少し歩いてみましょう。
すると、あなたの動きに合わせて、
天井の楕円の蓋が開閉しています。
どこからともなく、
ピアノの「トーン(もしくはポーン)」という音。
あなたが動くたびに、天井の蓋が開閉され、
さらにピアノの音が広がっていきます。
<自然と一緒に奏でる空間>
そう、
この作品は、
あなたがここに訪れることで初めて完成します。
あなたの動きに合わせて、太陽の光が部屋を満たします。
そして天井のふたに注目してみてください。
全開しているものがあれば、
半分閉じているもの、
三日月のように開いているものなど
月の満ち欠けのようになっていることに気づくことでしょう。
風の囁きのように、ピアノの音が満ち、
あなたの動きに合わせて、
空気が、
光が、
太陽が、
月が、
呼応する。
そんな自然と一体になれる空間で、
あなたはどのような心地を感じるでしょうか?
撮影:筆者
今日は、大分県にある不均質な自然と人の美術館をご紹介しました!
ちなみに!
この作品ですが第25回 文化庁メディア芸術祭の「アート部門」にて大賞を受賞!
ぜひ足を運んでみてください!!!
次回で、本シリーズも最終回!
次はどこへ出かけよう。
また次のメルマガでお会いしましょう♪