抽象芸術を見るだけで、創造性が高まる?

こんにちは。
一社)日本アート教育振興会の三尾です。

実は、抽象芸術を鑑賞するだけで、
あなたの創造力が高まるということをご存知でしょうか?

ノーベル賞を受賞した現代を代表する脳神経科学者エリック・R・カンデル氏は、
著書「なぜ脳はアートがわかるのかー現代美術史から学ぶ脳科学入門」の中でこのようにおっしゃっています。


アーティストにとっては、
創造のプロセスは解釈的なものであり、

また鑑賞者にとっては、
解釈のプロセスは創造的なものでもある。

鑑賞者の貢献度は
イメージのあいまいさの度合いに左右されるので、

具象芸術に比べて抽象芸術は、
識別可能なフォルムを参照できないこともあり、

鑑賞者の想像力により大きな負荷をかける。

まさにこの負荷が、
抽象芸術を人によっては理解困難なものにし、

自己を拡大し超越する経験を
そこに見出せる鑑賞者には価値あるものにしているだろう。

エリック・R・カンデル氏 著(高橋洋 訳)
「なぜ脳はアートがわかるのかー現代美術史から学ぶ脳科学入門」P29引用


私たち一般人にとっては少し難しい言葉が多いので、
要約しますと、こういうことではないでしょうか。

「抽象芸術は、鑑賞する私たちの思考や感覚を大いに刺激し、私たちの創造力をも高めてくれる」

と。

作品を作る必要はありません。
鑑賞するだけで、、、です。

また、

若宮 和男氏 著
「ハウ・トゥ アート・シンキング 閉塞感を打ち破る自分起点の思考法」では、

東京大学 大学院教育学研究科 岡田猛教授の研究について紹介されており、下記のような記載があります。


実験では抽象画を一度模写すると創造性が上がることが確認できましたが、

興味深いことに模写をせず「じっくりみる」だけでほぼ同様の創造性の向上がみられたのです。

若宮 和男 著「ハウ・トゥ アート・シンキング 閉塞感を打ち破る自分起点の思考法」 P162引用


こういった事実を知ってしまうと、もはや抽象芸術を、娯楽やエンターテイメントとして楽しむだけではもったいない、、、

あなたもそう感じるのではないでしょうか。

楽しみながらも、創造性があがるのであれば、こんなに良いことはないでしょう。

もしもあなたが、抽象絵画をいままであまり鑑賞したことがない、ということでしたら、ぜひ鑑賞してみてください。

鑑賞の仕方は、正しい、正しくない、ということは思わなくて良いかと思います。
あなたが感じることを素直に感じていただければ、それだけで価値があるのではないでしょうか。

そして何かを感じているうちに、あなたの中の何かが刺激される、、、
そして、いつしかあなたご自身の栄養になっていく、、、
そして気づけばあなたの中の創造力を高めることにもつながっていく、、、

そう思います。

ぜひ一度お試ししてみてください。

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