「シュール」ってなんだろう

こんにちは!

日本アート教育振興会
尾﨑です。

最近、JEARAに参加させて頂くことになったのですが

わたし、今、プラハに在住しております!

「プラハってどこ?」

と思う方も多いはず…東欧の小さな国であるチェコの首都、プラハです。

さて、皆さんはチェコと聞いて何を思い浮かばれますか?

チェコスロバキア、クルテク…

チェコスロバキアのイメージされる方も多いと思いますが

チェコとスロバキアは、1993年に解体分離され今は、どちらも独立した国なのです!

そして、チェコの国民的人気アニメキャラクターモグラの「クルテク」

(ちなみにクルテクは、チェコ語でモグラと言う意味です。安易なお名前・・・)

そんなチェコですが、実は大の絵本大国!

他の国の絵本と比べてみると少し変わった雰囲気のものが多いのですが

それを一言で表すと、

そう

「なんかすごくシュール!」

皆さん、よく「シュール」っていう言葉、聞きませんか?

「シュール」ってよく聞くけど、いまいち意味がわからないのだよな、

と思う方も多いかもしれません。

実は、この「シュール」の語源は、フランス語の「シュールレアリスム」から来ています。

「シュールレアリスム」とは、戦間期(1919年から1939年)にフランスで起こった

作家アンドレ・ブルトン(フランスの詩人)を中心とする文学・芸術運動のことです。

(Wikipediaより)

具体的にどんなものかというと「超現実主義」な表現のこと。

「まるで夢の中を覗いているようなリアルなファンタジー」というと分かりやすいかもしれません。

「シュールレアリスム」といえば

溶けた時計の絵画で有名な (「記憶の固執」1931年) サルバドール・ダリ

建物の前にたくさんの人が浮遊している絵画でお馴染みの(「ゴルコンダ」1953年)  ルネ・マグリッド

は教科書や美術館などで一度は目にしたことがある方も多いのではないでしょうか?

彼らの作風を見てみると、すごくリアルなのにリアルじゃない。

現実的にありえないけれど、絵画の中では違和感なく成立している世界を描いています。

そんな彼らに共通していることは、「夢」

「シュールレアリスム」では、無意識に湧き出るイメージ、現実ではないもの、

生物を描く、つまり現実ではない現実「夢」や「幻想」を描いているのです。

それは、無意識のうちの感覚であったり、己の中にある欲望であったり、

目には見えない人間の内なるものを具現化してリアルに落とし込もうとしたのかもしれません。

また、余談ですが「シュールレアリスム」と似たような芸術運動として「ダダイズム」が挙げられます。

(「シュールレアリスム」は「ダダイズム」から影響を受けていると言われています)

この二つの運動の大きな違いは、「シュールレアリスム」は、

現実を超越することに対して「ダダイズム」は、現実を破壊することに焦点を置いている点です。

また、「ダダイズム」については、違う機会にお話しさせていただきたいと思います。

話がそれましたが、この「シュールレアリスム」

日本の使い方とは少しだけ意味が違うと思いませんか?

私たちが思う「シュール」は、少し不気味で突拍子もなくてそれでいて面白い。

もしかすると「ナンセンス」の方がしっくりくるかもしれません。

日本にも拡散された「シュールレアリスム」

もちろんチェコにも拡散されフランスからのオリジナルを経て日本の「シュール」のように

チェコならではの「シュールレアリスム」もあります。

このように芸術運動は、それぞれの国に拡散されたあと、独自の発展を遂げていくのですが、

チェコの「シュールレアリスム」と日本の「シュール」、少しだけ似ているのではないか?!と私は思っていまして…

次回は、チェコの「シュールレアリスム」と日本の「シュール」のお話をさせていただきたいなと思います!

「シュール」と言う言葉の語源を知ることで

これからの美術鑑賞ももっと楽しくなっていくのではないでしょうか?

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最後まで読んでいただきありがとうございました!

ご感想や質問などあれば是非お聞かせください!

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